大切に育てている栗園
ヒロちゃん栗園オーナーの山本浩子です。
当時、義父が育てていた栗の木は100本を数えました。歳とともに義父の足が遠のくようになると、栗園は次第に荒れ、樹勢は弱まり、実は小さく稔りも少ないものとなっていきました。
「このままでは栗がかわいそう。以前のように健やかな栗園の風景を取り戻したい。なんとかしなければ・・・」
悩み続けた私は栗について勉強を始めました。専門書を読み、栗園を訪ね、教えを請い、知識を習得するうちに、剪定の大切さを知り、栗剪定士の資格を目指して座学と実技の両方に心身を傾けました。
草を刈り、肥料を施し、害虫駆除や病気予防のために園を見て回ります。冬は剪定の時期。害虫から身を守るためにも樹形が大事。美しいシルエットに整えながら病気や虫、凍害などで傷んだ箇所の手当をします。健やかに育つようにと願いを込めて。栗を育てることは愛情をもって我が子を育てることと同じ。私にとっては木(こ)育てなのです。
栗園の四季
栗園の一年は忙しく過ぎていきます
冬、葉をすべて落とし、幹と枝だけになれば剪定の始まりです。
剪定は稔りの秋に向けてだけでなく、長い樹齢を全うしてくれるためにも欠かせない作業です。剪定の時期は一枚の葉もまとわない裸木なので木の隅々まで見ることができます。病気や虫、台風などの強風で傷ついた箇所などダメージを見落とさないように、時に大手術となり時に繊細となる修復は冬の間続きます。
春 -Spring-
夏 -Summer-
秋 -Autumn-
冬 -Winter-
ヒロちゃん栗園 DE 八百屋さん
ヒロちゃん栗園の栗は「ヒロちゃん栗園DE八百屋さん」の店頭に並びます。収穫後すぐにお店に出ないのが丹波栗のお約束。落ちてすぐの栗は甘くないからです。かといって常温で置いても糖度は高まりません。低温貯蔵が甘さの秘訣です。ヒロちゃん栗園では2℃の低温で少なくとも3週間の追熟の時間をかけます。糖度が十分増してからようやくお店デビュー。大粒で甘い栗を召し上あがれ。
お店では無農薬栽培や有機栽培などこだわり農家さんの野菜や果物も販売しています。丹波市に工房を構えている作家さんの作品、季節の花も。飲食スペースではランチタイムやお茶の時間を楽しんでいただけます。
栗園で収穫した栗を販売。ここ数年むき栗の人気が高まっています。
こだわり農家さんの野菜、ヒロちゃん栗園「はたけ部」の有機栽培の野菜も。
大粒の丹波産熟成栗を使ったフィナンシェやマロングラッセはおみやげにぴったり。
丹波特産の卵や栗きん豚を使ったどんぶりメニューが人気です。スイーツもどうぞ。
丹波栗をお取り寄せ
ヒロちゃん栗園で収穫した栗を通販でご購入いただけます。
追熟させた丹波産熟成栗がごろっと入った丹波栗入りフィナンシェ、洋酒を控え栗の風味を大切にした丹波栗マロングラッセ、マロングラッセにホワイトチョコをかけた栗園のこびとたちなど、甘くて大きな栗をスイーツにしました。
丹波産コシヒカリ、黒豆の枝豆、季節の野菜の詰め合わせもあります。
丹波栗の魅力
江戸時代には将軍家に献上されていました。
丹波地域で採れる大粒のくりは、平安時代には朝廷への献上品として用いられた記録があります。丹波のくりを代表するのが「銀寄」と呼ばれる大粒の品種です。京では、丹波のくりは甘くて大きいと飛ぶように売れ、銀(お金)が集まってくることからこの名がついたと伝わります。江戸時代には将軍家に献上されていました。
現在でも丹波栗は「くりと言えば丹波栗」と言われるほどに粒が大きく、自然の甘さを特徴とするブランド栗として市場の評価を得ています。